Convergence Lab. CEOの木村優志です。 製造業の現場ではAIの導入が遅れています。今回は、製造業に必要なAIについてまとめます。

 

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 AI導入が遅れている製造業

AIの導入はとくに製造業で遅れているようです。

2020年6月18日に、文部科学省から「 民間企業の研究活動に関する調査報告2019が発表されました。

そこでは、AI技術などの研究開発を実施していると答えた、製造業は23.8%です。

出典: 文部科学省「 民間企業の研究活動に関する調査報告2019」 (2020年6月)

 

それでは、製造業でどの様なAI導入が可能なのでしょうか?今回は、製造現場についてのAI導入を見ていきましょう。
 

外観目視検査の自動化

 
まずはじめに思いつくのは、なんと言っても検査の自動化です。とくに、外観目視検査はAIの得意とする領域です。正常な製品の画像だけを用いて、欠陥のある製品を分類することができます。この様な方法を「異常検知(Anomaly Detection)」と呼びます。
 
MVTech異常画像データセットは、特に有名なデータセットです。

 

出典: MVTech Software, "MVTec Anomaly Detection Dataset (MVTec AD)",  https://www.mvtec.com/company/research/datasets/mvtec-ad/

 

緑枠で囲われている上段の画像が正常な製品、赤枠の中断の画像が異常な製品の画像です。下段に異常箇所が拡大されて示されています。
 
2020年3月に発表された、MVTech自身による研究では、複数解像度の画像を組み合わせることで、91.7%の精度(ROC-AUC)を達成しています。これは、一枚の画像を使った場合の精度です。
 
実際の現場では、製品を回転させたりすることで複数の画像をりようできますから、これより高い精度を実現できるでしょう。
 

プレディクティブメンテナンス

機械の故障を予測し事前に保守することを、「プレディレクティブメンテナス」と呼ばれます。AIで故障を予測する場合、異常検知を行う事が多いです。前号では画像の異常検知である「異常画像検知」を扱いました。混合で扱うのは、「時系列データの異常検知」です。
 
 
 
機械のセンサーデータや動作音を時系列データとして扱い、それらが異常な値になっていないかをチェックします。
 
 
時系列データの異常検知にはいくつかの手法があります。
 
有名な統計的手法に、MT法(マハラノビス・タグチ法)があります。集めたMT法は正常データの分布から観測データが大きく外れていないかを調べる手法です。ただし、交絡因子をうまく制御しないと予測がうまく行かない(マルチコ、多重共線性)問題があります。
 
機械学習による手法では、Isolation forrestを利用するのが便利です。sklearnのページに、 機械学習手法による異常検知法の比較があります。

 

出典:sklearn, Comparing anomaly detection algorithms for outlier detection on toy datasets,  https://scikit-learn.org/stable/auto_examples/miscellaneous/plot_anomaly_comparison.html

 
しかし、時系列データを扱うなら、ディープラーニングが便利です。
 
ディープラーニングを用いた時系列データの異常検知法は、いくつか存在します。有名な手法に、 DeepAnTがあります。
 
出典:M. Munir et al.: DeepAnT: Deep Learning Approach for Unsupervised Anomaly Detection in Time Series,  https://www.dfki.de/fileadmin/user_upload/import/10175_DeepAnt.pdf
 
 
DeepAnTは様々な実データの異常検知タスクで高い精度を示します。
 
 

その他の導入方法

 
他には、事故の予防に利用することなどが考えられます。製造業の現場では、フォークリフトに荷物をたくさん積んで移動することがあります。その際、人間や周りが見えなくなることがどうしてもあります。
 
監視カメラとAIを組み合わせることで未然に危険を防ぐことなどが考えられます。

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